梅毒

梅毒の概要

梅毒は梅毒トレポネーマの感染症で、主に性行為により感染する性感染症の代表です。皮膚や粘膜の小さな傷口から病原体が侵入することによって感染し、さらに血液内に侵入すると全身に広がり、さまざまな症状を引き起こす全身性の慢性感染症です。

胎児が母体内で胎盤を経由して感染したものを先天梅毒と呼びます。この母子感染は胎盤の完成していない時期には起こらず、胎盤の完成する妊娠4ヵ月以降になると感染するようになります。現在は妊娠初期に検査をし、胎児が感染する前に治療を行うようになったので、母子感染はほとんどなくなりました。

この母子感染以外で感染したものを後天梅毒と呼びます。そのほとんどが、セックス、アナルセックス、オーラルセックスで感染し、オーラルセックスでは咽頭感染も引き起こします。医療機関での針刺し事故による感染や輸血による感染は、医療技術の発達した現在ではほとんど見られなくなりました。

梅毒は過去の病気と思われがちですが、現在でも多くの感染者が報告されています。1回の性行為で感染する確率は15〜30%と高く、感染すると症状が、3週間、3ヵ月、3年と変化するのも特徴です。また、ペニシリンの出現により第3期、第4期梅毒の患者はほとんど見られなくなりました。


梅毒の症状

第1期梅毒(感染して約3週間後)

梅毒トレポネーマの侵入したところの皮膚や粘膜に、小豆大から人差し指先ほどの軟骨のようなしこり(初期硬結)ができます。その後、しこりの中心部が硬く盛り上がり潰瘍(硬性下疳)になります。一般に初期硬結、硬性下疳は、痛みなどの自覚症状がありません。

初期硬結や硬性下疳の好発部位は、男性では冠状溝、包皮、亀頭、女性では大小陰唇や子宮頸部で、口唇、手指など陰部以外に生じることもありますが、発生頻度は2〜3%です。

初期硬結や硬性下疳の出現後、やや遅れて太ももの付け根のリンパ節が腫れてきます。大きさは指先大ほどで、痛みはなく数個認められることがあります。

これらの1期疹は放置していても2〜3週間で消失し、約3ヵ月後の2期疹が出現するまでは無症状になります。確定診断は梅毒トレポネーマの検出または梅毒血清反応により行われますが、感染してから4週間は経過していないと判定できない場合があります。

第2期梅毒(感染して約3ヵ月後)

梅毒トレポネーマが血液内に侵入し全身に広がると、皮膚、粘膜の発疹や臓器梅毒などの症状がみられるようになります。出現頻度は丘疹性梅毒疹梅毒性乾癬が高く、これに梅毒性バラ疹扁平コンジローマ梅毒性アンギーナ梅毒性脱毛が続きます。

第2期では3ヵ月〜3年に渡り、このような症状や、発熱、全身倦怠感、関節痛などが混じて現れます。その後、自然に消失して無症状になりますが、再発を繰り返しながら第3期、4期に移行していくことがあります。

第3期梅毒(感染して約3年後から10年目まで)

頭、顎、鼻、筋肉、骨などにゴム腫と言われるコブや硬いしこりができます。そして顔や身体が変形してきますが、現在ではほとんど見られません。

第4期梅毒(感染してから10年後以降、末期症状)

ゴム腫といわれる腫瘍が、皮膚だけでなく内臓にもでき、循環器系や視神経などを犯し重い障害が出てきます。関節炎、歩行困難、失明などありますが、これも現在ではほとんど見られません。


梅毒の検査と予防法

コンドームの使用は予防効果を高くすると言われていますが完全ではありません。なぜなら、性器以外の感染部位と接触し感染する場合があるからです。そのため、感染力の強い第1期、第2期梅毒感染者との性行為を避けることが基本です。

第1期、第2期梅毒、または感染後1年以内の無症候梅毒と診断された患者と90日以内に性行為があった場合は、血清検査を行う必要があります。検査を行う時期は、感染したと思われる日から4週間以上経過していれば可能です。

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